最近、職場で「Z世代の新入社員教育に悩んでいる」という話を
よく耳にします。
中でも、コミュニケーションに関する悩みが多く、今までのやり方や
関わり方が通用しないとのこと。
「もう、どうしたらいいのかわかりません。何か言うとすぐに
落ち込んでしまうなど、ちょっとしたミスでもすぐに諦めて
しまうんです。どうやってモチベーションを維持させればいいのか、
本当に悩んでるんです。」
このような声を聴きました。
私の2人の子供たちも20代でZ世代です。彼らの成長を見守る中で、
Z世代の特徴や価値観について考える機会がありました。
今回は、Z世代社員とのコミュニケーション方法とコーチングの活用について考えます。
目次
1.Z世代の特徴と背景
2.Z世代社員の価値観
3.Z世代へのコミュニケーション方法
4.実践例と効果
まとめ
Z世代(1990年代後半から2010年代初頭に生まれた世代)の特徴を以下にまとめます。
学校教育
・完全なデジタル教育: Z世代は幼少期からスマートフォンや
タブレットに触れて育ち、学校でもデジタル機器が当たり前に
使われています。
・個別化された学習: 個別のニーズに応じた学習が重視され、
オンライン学習やアダプティブ・ラーニングが普及しています。
育てられ方
・過保護な傾向: 親は子供を大切に育てる傾向が強く、リスクを
避ける育て方が一般的です。
・メンタルヘルスの重視: 子供のメンタルヘルスに対する意識が高く、
ストレスや不安に対するサポートが重視されています。
親子関係
・良好な関係: 親子関係は非常に良好で、親が子供の相談相手として
信頼されています。
・頻繁なコミュニケーション: 親子間のコミュニケーションが頻繁で、
SNSやメッセージアプリを通じて常に連絡を取り合うことが一般的
です。
確かに私も周りも、多様性を大切にし、コミュニケーションを密にして子育てをしてきた記憶があります。
次にZ世代社員が何を大切にしているか、リクルートの2022年の調査結果を見てみましょう。
①仕事をするうえで重視すること
②仕事をするうえで得意なスタンス・苦手意識のあるスタンス
出典:リクルートマネジメントソリューションズ
「ニューノーマル時代の新入社員の定着・早期立ち上がりに向けて 新入社員意識調査2022」
Z世代は成長ややりがい、仲間を大切にしており、競争は最下位です。
また、相手基準や協働は得意であり、自発的な行動や、まず
やってみること(試行)は苦手である姿が浮かび上がってきます。
保守的でリスクを避けるとも言われています。
これらが「今までの新人教育や若手育成が通用しない、話が通じない」要因の一つとも考えられます。
ではZ世代に対して従来の方法が通用しにくい理由を具体的に
挙げてみましょう。
①トップダウンの指示: Z世代は指示の背景や目的を理解したい傾向が
強く、一方的な指示には納得しにくいです。
②競争重視の評価制度: 競争よりも仲間との協力を重視するため、
競争によるストレスや対立を避ける傾向があります。
③一律の教育プログラム: 従来の新人教育は一律でしたが、Z世代は
多様な価値観を持つため、個別のニーズに応じた柔軟な教育が
必要です。
これらの点を踏まえ、Z世代に適したコミュニケーション方法を考えることが重要です。
では、Z世代とはどのようにコミュニケーションすればいいのでしょうか?
①共感を示す
Z世代は共感を求める傾向が強いと考えられます。相手の気持ちや
状況に理解を示し、「その気持ちはわかるよ」といった共感の言葉を
かけることで、相手も安心して話を聞くことができます。
②ポジティブなフィードバックを取り入れる
叱責や指摘だけでなく、ポジティブなフィードバックもバランス
よく提供することが重要です。良い点を認めることで、相手の
モチベーションを維持することができます。
③明確で具体的な指示を出す
曖昧な指示や批判的な言葉は避け、具体的な事例やデータを基に
したフィードバックを提供しましょう。例えば、
「この部分の進捗が遅れているので、次回までにこれを改善して
ほしい」といった具体的な指示が有効です。
上記の具体的な実践例として、Z世代の新入社員に対するコーチングの方法を紹介します。
例1: プロジェクトの進捗が遅れている場合
「田中さん、今回のプロジェクトの進捗が予定より遅れています。
具体的には、先週のミーティングで設定した目標に達していません。
このままでは全体のスケジュールに影響が出る可能性があります。
何が原因で遅れているのか、私たちで一緒に確認して改善策を
考えましょう。次回のミーティングまでに、具体的な
アクションプランを作成してもらえますか?」
例2: ミスが続いている場合
「鈴木さん、最近同じミスが続いています。
先週の報告書でもデータの入力ミスがありました。
このミスが続くと、クライアントとの信頼関係にも影響を及ぼす
可能性があります。ミスを防ぐために、どのような対策が
考えられるか私たちで一緒に考えてみましょう。」
例3: コミュニケーション不足の場合
「山本さん、最近チーム内でのコミュニケーションが
不足しているように感じます。
重要な情報が共有されていないことがあり、他のメンバーが
困惑しています。チーム全体のパフォーマンスに影響が出る前に、
情報共有の方法を見直しましょう。
毎週のミーティングで進捗報告を行うことを提案します。
山本さんはどう思いますか?」
これらの実践例を通じて、Z世代の新入社員がより効果的に成長し、組織に貢献できるようになるでしょう。
コーチングを通じて得られる気づきや学びが、個人の
キャリアアップや組織全体のパフォーマンス向上に繋がることが
期待できます。
Z世代は、コーチングが日本に広まった頃とほぼ同時期に生まれ、
成長してきました。
私も学びたてのコーチングを育児に活用してきました。
また、塾や学校などの教育現場でも同様の取り組みが行われています。
視点を変えると、Z世代はコーチングと非常に相性の良い世代と言える
でしょう。
これからのスタンダードとなるZ世代とのコミュニケーション方法を
今から実践しておくことは、私たちにとって将来的に大きなメリットをもたらします。
Z世代社員にコーチングを活用することで、コミュニケーションが
円滑になり、信頼関係を築くことができるだけでなく、今後の
職場環境においても有利に働くと思われます。
今チャレンジしておくことで、きっと得られるものが多いでしょう。